たまうさぎ

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ワイルドハンズティーチャーズ

内田春菊さんと、ハンドメイド作家さんたちの対談本
「ワイルドハンズティーチャーズ」を読みました。
エッセイ風にである調で書きます。




以下引用

あの最近「オカンアート」って言葉があるんですよ。
普通のお母さんたちが作る、ちょっとヤバイってカンジの手作りで、
かなり面白い世界なんです。

キューピー手芸とか?

ありますねえ!毛糸のフリフリのドレス着たキューピーちゃん(笑)!

タバコの傘とか5円玉の亀とか。

あったあった(笑)!石けんに虫ピン刺してリボンかけてトイレに置いたり、
軍手の指先に動物の顔とか。

あったあった(笑)。

オカンアートかぁ。狙ってないところがいいですね。本人はまじめに素敵と思ってて、
だから人にもあげたいんですよね。
あー、オカンにあみぐるみ作ってほしいなあ。
暴走さえしなければ、喜ばれるほうにいくはず、多分(笑)!

暴走っていえば、この間雑誌で、よく洗った納豆のパックに布貼って、
ラインストーンつけて、「宝石入れ」にするってのを見たの~!

引用終わり

このくだりを読んだとき、私は数分間再起不能になるほど笑った。
私の小さい時、家にはタバコの箱で作った傘があった。
毛糸の服を着たキューピーもいた。

今も母は手芸好きである。
何か不要になった服のレース部分がもったいなくて捨てられなかったのであろう
それを切り取って他の布にパッチしたカフェカーテンが実家のトイレにかかっている。
私の捨てた服が、知らない間に座布団カバーになっていたこともある。

リメイクはとてもよいことだと思う。
でもイチから作るより、完成度の高い作品にするのは難しい。

そして母は、オカンアートを作っていたくらいだ。
センスというものが、皆目なかった。

ここからは私の母の特異な思考回路の話なので
オカンアートからは少しずれるが、根っこのところは関連するので書くこととする。

ちびが生まれて、母は初孫がくるとき、かけてやるブランケットを作りたくなった。
母はフランス刺繍が好きで、小さな紺色のフリースのハギレを買ってきて
フレンチナッツステッチでつぶつぶと花を模り等間隔にブーケを並べた。
周囲にはぐるりと縁かがりを施した。

「ほらこれ、作ってん」と私に差し出して見せてくれたが
私は縁かがり刺繍の間からちらちら覗く、白い糸が気になって、これは何かとたずねた。
布の端のはぎれだったらしく、白い糸でびっちりとロックミシンがかけてあったのだ。
ブランケットの大きさにぴったりだったので母はカットせず
そのまま使ったのだ。
なぜ?何故?何故?その部分を切り落としてから使わない?

刺繍をするというのは、美しくするということで、
えーと、紺色に白い糸でロックかけてあって、それが見えたら美しくないわけで
しかもそれを放置してあるだけならまだしも、
その上から丁寧に、ブランケットステッチを。。。
全く疑問に感じなかったらしい。

とにかく、オカンアートとは「作るのが好き+捨てるのがイヤ」の合体した
純粋、無心、無垢の世界なのだ。

だんなの母はというと、手芸はしないが
習字が好きで、色紙に添えた絵などもとても上手である。
これだけだと教養高い素敵なご婦人みたいなのだが
やっぱりそこはオカン、プラスチックの花を買ってきて家中に飾ってある。
壁には石川秀美や榊原郁恵のポスターが何年も貼り続けてある。
(最初に貼ったのは息子たちかもしれないが)
そして自分が派手で着られなくなった服を私にくれようとする。ひー

お互いセンスのない家庭で育てられたものである。。

決してオカンアートの飾ってある家庭に育ちたくはなかったが、
このような母がいなかったら、この本のこのくだりを読んで
笑ったではあろうが、死ぬほど笑うことはなかったと思うと
そのことだけはハハに感謝。

蛇足
我が家では白文鳥を複数飼っていたのだが、
妹と一所懸命考えてつけた名前はどれも、普通だった。
一羽ひときわ小さくてブサイクな文鳥の名前が決まらずうなっていたら
母の
「メリーがいい」
の言葉で一発決定となった。
オスだけど、そのブサイク加減にメリーという名前は
狙いすましたようなスマッシュヒットだった。
もちろん母にはなんのねらいもない。無心。

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by kokiti01 | 2006-12-13 10:58 | 読書